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入会 ・ 会報 |
● 樹木調査隊 |
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書籍紹介 |
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No.1
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とてもきれいでりっぱな建物なのですが、こんな木の植え方はないと思いませんか?。木の先端を見ると、すでに屋根につっかえています。こんな屋根の下にどうして木を植えてしまったのでしょう。木を植える時気が付かなかったのか、いや、気が付いていても事務的に植えられたのでしょう。この木の将来は、きっと苦難に満ちています。屋根にあたるからと先端を切られるかもしれません。切られなくても建物側の日が当たらない部分は枯れるでしょう。建物の反対側の枝は日光を求めて伸びることができるでしょうが、片枝となり枝の重みで傾斜していくでしょう。傾斜した幹は支柱に食い込むかもしれません。倒れないようにふんばるために根を伸ばしたいのに、土もありません。こんな場所なら、木を植えない方がましです。木を植えることは良いこととはかぎりません。この木はシラカシという名の生き物です。生き物だということを無視して、木を植えることは「いじめ」ではないでしょうか。 | ||||||
会報No.5より | ||||||
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見ての通り、大きなこぶがケヤキについています。これはケヤキのこぶ病ですが、原因はわかっていません。菌類なのか、ウィルスなのか、なにかが幹に侵入して、ホルモンの異常を起こし幹が異常成長してこぶになったのではないかといわれています。しかしこのこぶ、ウィルスなのか菌なのかわかりませんが、何かが中で元気に暮らしている間は他の部分より丈夫である場合もあるようです。不用意にこぶを切らず、大きなこぶはほっとくのがよいでしょう。しかしこのこぶは現在枯れて腐りつつあります。こぶが腐ってなくなってしまうと、根元はえぐられたような形になり、折れやすくなってしまうでしょう。長いこぶつき生活が終わり、こぶ離れの試練が待ち受けているようです。 | ||||
会報No.15より |
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