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樹木調査隊
樹木Q&A・健康チェック
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Q6.我が家の桜の木の相談です。
樹齢30年〜35年程になりますが、15年ほど前に祖父が通行の邪魔になるからという理由から、細い根を数本切ってしまいました。
その後、画像の通り上部の枝も何本か切り落としてしまいとても見苦しい状態になってしまいました。
最初に根を切ってしまってから桜の元気がなくなってしまったようで、花もチラホラ咲く程度になってしまいました。
また以前の様に花を咲かせたいのですが、どうしたらよいのでしょうか?それとも諦めた方がよいのでしょうか?
A6. 枝は枯れたから切ったのでしょうか?それとも元気のよいものを切ったのですか?元気の良い枝を切ると、それが衰退の原因になることがあります。枝は独立採算制で維持されていて、枝についている葉で糖分を作り下へ送ります。水や肥料成分は根から送られますが、糖は送られません。他の枝からもらえません。自分の葉で作るしかないのです。自分の葉が一番の栄養源です。
 見たところ、この桜は上の方からたくさん胴吹き枝を出しているので、まだまだやる気十分です。葉を大事にして、枯れた枝だけを除去し、割竹で土壌改良をすれば大丈夫だと思います。ただし、太い根を切らないように根があったら他の場所に移動するなど配慮して掘って下さい。
 今は切られた葉を補充すべく、また、切られた傷から病気が入らないように一生懸命なので、数年は十分な花を付けないでしょう。木はゆっくりですから、土壌改良しても効果がでるまでに1〜2年かかるでしょう。生きた枝はそのまま大切にし、枯れた枝だけ切って下さい。樹形がみっともないといわれるかもしれませんが、そのまま見守ってください。
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