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樹木Q&A・健康チェック
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Q27.我が家の小庭では一番大きい松ノ木です。近頃勢いがありません。HB101を遣ったりしてみました。少し元気になったようです。今は新芽が出ています。数日前枝が枯れているのを見つけよく見たら白い粉のようなものが噴出し木がえぐれていました。また、木屑状のところから黒いぞうり虫ようの虫が出てきました。「樹木の診断と手当て」を見ましたが、処置が分からず虫の穴の所から切り取りました。ケト土に竹搾液と水を少し入れてこね切り口を覆っておきました。(テレビで樹木医がやっていたような・・・・違うかも・・・・)枯れてしまう心配はありますがどうしていいかわかりません。何か方法があれば教えてください
 
A27.
 白いのは樹脂でしょう。樹脂病に罹っていたかもしれません。木屑状のものは材が腐朽したか穿孔虫がはいっているかのどちらかまたはその両方でしょう。ゾウリムシは腐っているところのカビを食べているので、関係ありません。この枝が枯れたのは不適切な剪定が原因かもしれません。樹勢回復には縦穴への割竹挿入法が最も効果的でしょう。その際、根を傷つけないように、根が広がっている先端部分に穴を掘るようにしましょう。ケト土に竹酢液と水を入れてこねたものを切口に覆っても何の効果もありません。(堀大才)
縦穴への割り竹挿入法を紹介します。
縦穴への割り竹挿入法
割竹挿入と堆肥充填による土壌改良法は、土壌の通気透水性を改善する方法である。
 穴の直径は根を傷めない範囲であればいくらでも大きくしてよく、また割竹を複数挿入してもよい。土壌有機物が豊かなときは割竹を挿入するだけでもよい。深さは1m以上が望ましい。特に硬盤や不透水層があればそれをつきぬくようにする。
@竹を準備する
 直径5cmぐらいのマダケやモウソウチクを1mほどに切り、下部はハスに切る。2つに割って一番下の節だけ残して、上の節はとる。(土に突き刺すとき、竹の中に土が入らないように)
 割った竹をあわせ、数箇所針金でしばる
A穴を掘る
ダブルスコップなどで穴を掘る。直径15cm深さ1m程度をめやすとする。しかし土が固いことが多いので、バールで土を崩しておわんで土を出すなど、地道に掘る。掘っていて、太い根にぶつかたら、場所をずらすなどする。穴の直径は根を傷めない範囲であればいくらでも大きくしてよい。
B穴に割り竹を挿入する
1mほれなかった場合、できるだけ深く竹を打ち込む
C完熟堆肥をいれる
挿入した竹のわきに完熟堆肥を入れる。土と堆肥を混ぜてもよい。
D人通りが少ないところではそのまま竹を地表面すれすれの高さにして、その上に特にかぶせる必要もないが、人通りが激しいところでは上に丈夫なネットやヤシ繊維の不織布などを被せて固定しておくとよい。
E夏に乾燥が続くときは、定期的に水をやる
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